
備前では自然釉のことを胡麻と呼んでいます。
胡麻がどうだとか、土味がどうだとか表面的なことばかり言ってますが、こうした焼き成りは、ずっとずっと昔、古の陶工が器物を強く、丈夫な焼き物にするために行っていた焼成から、結果として生み出されたものだと思っています。こうした胡麻は、須恵器や新羅土器にも見られますが、桃山時代の陶工は、狙って出していたと思います。
中世の焼き物には作為がなくて、桃山の焼き物には作為があるとかという話になりますが、作為があっても作為がなくても、これらは土を堅牢に焼こうとしたことでは繋がっています。
この丈夫に焼く焼成方法でもって作られた擂鉢は、室町時代から桃山時代に日本各地で評判になり、「備前擂鉢 投げても割れぬ。」と言われたとさ。知らんけど。
分かったことようなこと言ってるお前の作ったものはどうなんだって?すみません、僕の作った写真の壺、投げる前から割れてます(笑)
*土を丈夫に焼くというのは高温で焼くとか長時間焼くとか、そういうことではないですよ。