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この土は山土で、備前で一般的に使われている田土ではないけれど、焼き方によって様々な表情を見せます。

山土は、田土よりも焼きしめるのに高い熱量を必要とします。いにしえのやきものがそうであったように。

胡麻は、黄・緑・茶色っぽくもなり、肌の色は、赤・オレンジ・茶・黒っぽくもなります。すごい土です。

備前を焼く時、僕にとってとても大切なものです。

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この土は、南蛮焼〆を焼くための土です。備前の田土とよく似た土ですが、もっと低い温度で焼き締まります。そこに魅力を感じています。

灰が溶けない温度で焼き締まる。だから自然釉なんかいらない、土味だけのものができないかと試行錯誤しています。まだ備前の土ほど焼き込んでいないので、捕まえきれていないのですが、もうすこしで捕まえられそうです。焼くと傷が出やすかったり、へたったりするけれど、すごく面白い土です。